Yelp日本上陸。食べログはまだ日本を席巻しきれていない。

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晩を期してというべきか、世界最大級の口コミSNS『Yelp(イェルプ)』がいよいよ日本上陸しました。
世界最大級の口コミサイト『Yelp』日本版がスタート!世界版食べログ | KLOG-クロッグ-

既に国内では口コミサイトといえば『食べログ』や『ぐるなび』といった多くのグルメ系サイトによって飽和状態だと感じている人も多いはず。
また、FacebookやGoogleなどがSNSアカウントと連動させたローカル情報を提供しているため、Yelpがここで参入してきても隙間はないのではないかと考える人も多い。

食べログはまだ日本を席巻しきれていない

しかし、筆者はまだYelpの勝算はまだあると考えています。
まず第一に比較されやすい『食べログ』。
筆者は最近別でやっているグルメブログにアップした記事と連動させて、今まで少し避けていた食べログにレポを書き始めた。
すでに食レポをされている方からすると、いまさら食べログに書いたところで遅いと感じる人も多いはず。
ところが、筆者がなぜ食べログに記事を書き始めたかというと、確かに検索では食べログが圧倒的に上にきやすい状態であるにも関わらず以外にもレビューが少ないのだ。
これだけ食べログのレビュワーがいて、店舗の登録数も多く、認知が高いにも関わらず、集中してレビューが書かれている店を除くと基本的に各お店のレビュー数が想像していたよりも非常に少ない。
また、レビューがあっても記事の中身が大変薄かったり、写真コンテンツが少なかったりと、まだまだこれから参入しても十分意味があるほど記事コンテンツが少ない。
既に認知がこれだけある食べログですらこの状態であるため、現時点で口コミサイトというものの実質のコンテンツはまだ希薄であると考えられます。
実際にFoursquareのタッチを頻繁にされている方がいて、それぞれの店には非常にタッチがつけられていてもレビューが少なかったり、Facebookがこれだけ国内で利用者が多いにも関わらずいまだそれぞれの店のローカル情報が薄かったりもする。
口コミサイトという存在が日本国内では中々良質なコンテンツになっていないことが分かるのだ。

SNSであり、そしてグルメだけじゃない

また、YelpがSNSであるという点も非常に大きい。
食べログもSNS機能を備えているとはいえ、今ひとつ利用者の顔が浮かびづらい。
例えば食べログの人気レビュワーの『うどんが主食』さんなんかは、『うどんが主食』という名前は知っているものの、その方の人物像までが浮かんでこない。
あそこまで有名になって初めて彼のレビューが信用に足るものだと感じるくらい。
その点Yelpはすでにアカウントの信用性というものに重きをおいている。
それぞれのアカウントがどういったレビューを書いているのか?そのレビューにどういった反応があるのかが食べログなどよりも分かりやすく可視化されている。
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筆者のアカウント情報。レビューに対しての評価がわかりやすい

レビュワーに対しての口コミも早い段階から可視化し、さらにイェルパー(Yelpで口コミを行う人)の中で賞賛ポイントなどが高くなると『エリート』と呼ばれる称号を与えられて、それによりYelpでのイベント招待なども行われる。
このへんは既に食べログなどでも行われているが、まだスタートしたばかりであり、かつ世界規模のYelpの方が加熱しやすくなる可能性は高いだろう。

また、Yelpの口コミ先が飲食店だけではないことも大きい。
様々なジャンルのビジネスに対して口コミがつけられる。
例えば、さきほど筆者のFacebookでコメントを頂いたのは、音楽ライブなどにいった場合のホールなどに対しても口コミが付けられるという。
確かにこの辺はすでに前述したFacebookやGoogleなどのローカル情報へのレビューでサービスはあるとはいえ、Yelpほどまでに口コミに特化しているわけではない点を考えると、今後の盛り上がりしだいでは十分にYelpに勝算はあると考えられる。

最終的に無料である強みも大きい

食べログなどが有料会員システムを導入していることは、Yelpにとってとてもチャンスのひとつになっているだろう。
既に利用したことがある人なら分かるとは思うが、近所のお店を検索したり、ランキングを見たりする場合に食べログなどの口コミサイトは無料会員ではいまいち使いづらく感じることがある。
口コミを登録する側ではなく、見る側にとっては気軽に利用できることは非常に重要だ。
その点Yelpの検索機能は非常に分かりやすくかつ反応もいい。
スマホアプリもすでに日本向バージョンも出ているため、今後登録店舗とレビュー数が増えてきた場合かなりの脅威になるとは思う。
また、Facebookのアカウントと連動していたり、Twitterなどのソーシャルボタンも付属しているため、気軽に口コミを書くことが今後定番になっていくことも考えられる。

口コミをすることを楽しむクチコミスト

既に口コミを書く人は各SNSでも非常にみかけるが、どうしても一般人にとって口コミを書くという行為をSNS上でやることに敷居の高さを感じる人も多い。
特に日本では「気取っている」と取られる風潮もあるため、なかなか気軽にレビューを書けない人も多い。
食べログなどを見ても、匿名で書いているアカウントが多いのはその現れだろう。
ところがYelpは口コミを楽しむSNSであるという点が非常にオモシロイ。
今後はより気軽に口コミを楽しむクチコミストがもっと増えていくことになるだろう。
そうなることで、食べログなどの他の口コミサイトもより盛り上がりを見せるのではないかと思う。
筆者的にはYelpがより日本向にローカライズされていくことと、もう少しロゴがかっこ良くなればいいなというのが一番の要望であります。